セキスイハイム建築での悩み「ソーラーと蓄電池」どうする?
こんにちは!vanbiです。
2022年にセキスイハイム(スマートパワーステーションFR GREENMODEL)で家を建てた我が家。この「GREENMODEL」は、大容量の太陽光発電と蓄電池が標準搭載されているのが特徴ですが、計画当時、最も頭を悩ませたのがその導入費用です。
「本当に元が取れるのか?」「蓄電池は贅沢品では?」そんな不安を抱えながらも導入に踏み切った結果、築3年目を迎えた今のリアルな収支と、住んでみて分かった「意外なメリット・デメリット」を全て公開します。
これから家を建てる方、特にセキスイハイムを検討中の方は必見です。
1. 我が家の発電所スペックと「380万円」の壁
まず、我が家に搭載されている設備のスペックと、当時のリアルな見積もり額を公開します。
設備スペック
- ハウスメーカー: セキスイハイム(スマートパワーステーションFR GREENMODEL)
- 太陽光発電: 9.72kW(屋根一体型)
- 蓄電池: 12kWh(ニチコン製・屋内型「e-PocketGREEN」)
- 売電単価(FIT): 17円/kWh
導入時の見積もり(設計初期)
- 太陽光発電システム(8.82kW時): 2,300,000円
- 屋内型蓄電池システム(12kWh): 1,500,000円
- 合計: 3,800,000円

約400万円近い追加投資です。太陽光発電の優位性は理解していましたが、正直、蓄電池については「金銭的メリットがない」「寿命が気になる」といったネットの評判もあり、かなり迷いました。
それでも蓄電池を導入した理由:
最終的には「家全体の金額から見れば、蓄電池の150万円が安く感じてしまった(金銭感覚の麻痺)」というのもありますが(笑)、「セキスイハイムは太陽光と蓄電池が得意なメーカーだから間違いないはず」という信頼と、インフレ時代において「電気代を現在価値で固定できる」という資産防衛の視点で決断しました。
2. 【収支公開】年間光熱費はまさかの「黒字」
では、380万円の投資効果はどうだったのか?
直近1年間(2024年4月〜2025年3月)の実績データがこちらです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 買電(電力会社へ払ったお金) | 87,167円 |
| 売電(電力会社から貰ったお金) | 102,862円 |
| 【年間収支】 | ▲15,695円 (利益!) |
なんと、光熱費がかかるどころか、年間で約1.5万円のお小遣いが出ました。
月別の推移で見る「リアル」
グラフで見ると、季節による変動がはっきりと分かります。

- 春〜秋(4月〜11月):
売電収入が買電額を大きく上回り、毎月数千円〜1万円以上のプラス収支です。日射時間が長く、空調負荷が低いこの時期が「稼ぎ時」です。(夏場の「快適エアリー」の冷房は、発電量でカバーされます) - 冬(12月〜3月):
一転して赤字になります。理由は、セキスイハイムの全館空調「快適エアリー」の暖房が常時稼働するため買電が増えること、そして日照時間が短く発電量が落ちるためです。この時期は蓄電池も日中にフル充電しきれない日があります。
しかし、春〜秋の収入が大きいため、トータルでは黒字化を達成できました。
3. セキスイハイム「スマートパワーステーションFR」のメリット
住んでみて実感した、この家の機能的なメリットを紹介します。
① 通称「スネ夫ヘアー」が生む大容量発電
我が家の外観の特徴でもある、庇(ひさし)を延長した屋根。一部では「スネ夫ヘアー」なんて呼ばれていますが(笑)、これのおかげで屋根面積が広がり、約10kW近いパネルを搭載できました。また、この庇が夏場の日射を遮ってくれるため、1階は室内が暑くなりにくいというメリットもあります。

② 災害時の安心感
我が家のような大容量の蓄電池を採用した場合は、「家まるごと仕様」で停電時でも蓄電池から最大3500W(太陽光発電中は最大5500W)の出力が可能です。冷蔵庫やTV、照明を使いながら、安心して日常に近い暮らしが送れます。

③ 屋根一体型の耐久性
後付けパネルではなく、屋根材そのものがソーラーパネルになっているため、台風で飛んでいくリスクや、設置ビスからの雨漏りの心配が少ないのも大きな強みです。
4. 【後悔?】住んでわかったデメリット
もちろん、良いことばかりではありません。気になっている点も正直に書きます。
① 2階が暑い問題
スマートパワーステーションFR はフラットな「陸屋根」です。屋根のすぐ下が居室になる構造のため、夏場は直射日光を受けたソーラーパネルの熱が伝わり、2階の室温が上がりやすいと感じます。
(※勾配屋根のGRタイプなら屋根裏空間があり緩和されるそうですが、パネル面積が減りコストも上がるため、一長一短です)
② パネルの劣化懸念
近年の猛暑により、パネル自体が高温になりすぎて発電効率が落ちたり、劣化が早まるのではないか?という点は、長期的な懸念材料です。
5. まとめ:次回建築時も絶対に「付ける」
デメリットや初期費用の高さはありましたが、結論として「住み心地は大満足」です。
- 電気代を気にせずエアコンを使える快適さ
- 毎月の支払いがなく、むしろ収入がある精神的な余裕
- 災害時の安心感
これらを経験してしまうと、もう太陽光なしの生活には戻れません。
もし私がもう一度家を建てるとしても、間違いなく太陽光と蓄電池を採用します。
未来への期待:ペロブスカイト太陽電池
ちなみに、セキスイハイムの親会社である積水化学工業は、次世代の「ペロブスカイト太陽電池」の開発で先行しています。
将来的には屋根だけでなく、外壁や窓ガラスでも発電できるようになるかもしれません。セキスイハイムオーナーとして、今後の技術革新にも期待大です!


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