こんにちは、vanbiです。
2022年にセキスイハイムの「スマートパワーステーション FR GREENMODEL」に入居し、早3年が経過しました。

結論として、我が家では入居3年目時点で電気代は年間黒字。将来の交換費用を含めても、生涯収支で数百万円プラスになる見込みです。
この3年間で世の中は大きく変わり、特に「電気代の高騰」は家計を直撃しています。ニュースを見るたびに光熱費に動揺している方を見て、私は心の中でガッツポーズをしています(性格悪すぎ?笑)
なぜなら、我が家は大容量ソーラーと蓄電池を搭載したGREENMODELだからです。
しかし、検討中の方が最も気になるのは「高いオプション代を払って、本当に元が取れるのか?」という点でしょう。ここは感情論ではなく、数字で白黒つけるべき部分です。
今回は、入居3年目を迎えた我が家の「リアルな電気代収支」を公開します。さらに、合理的な判断材料として「投資対効果(ROI)」や、将来必ず訪れる「卒FIT後のリスク」「パワコンや蓄電池の交換」についても、忖度なしで検証します。
検証の前提:我が家の発電スペック
まずは算出の根拠となる、我が家のスペックです。
建物 :スマートパワーステーション FR GREENMODEL
居住地 :関西エリア(3人家族・オール電化)
太陽光パネル :9.72 kW
蓄電池 :12 kWh(ニチコン製)
電力プラン :はぴeタイムR
FIT価格 :17円
GREENMODELの最大の特徴は、発電した電気を売電するのではなく「貯めて使う(自家消費)」ことに最適化されている点です。売電単価(17円)よりも買電単価(深夜約22円〜、日中約33円〜)の方が圧倒的に高いため、「買わない」ことが最大の節約になります。

【実績公開】2024年の年間電気代収支
では、直近1年間(2024年1月〜12月)の実績を見ていきます。
※家計簿アプリおよびHEMSデータをもとに集計
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 買電額(支払った電気代) | 98,896 円 |
| 売電額(売電収入) | 101,371 円 |
| 実質収支 | +2,475 円 |
結果は、電気代がかかるどころか、年間でプラス収支(黒字)でした。オール電化のためガス代も不要。つまり、我が家の「光熱費」という固定費は、実質ゼロ以下です。
※参考:2023年の実質収支は +11,295円でした。気象条件により変動しますが、黒字傾向は安定しています。
【検証】初期費用を含めても「元は取れる」のか?
ここからが本題です。いくら毎月の支払いがゼロでも、「太陽光・蓄電池の導入コスト」が回収できなければ、それは単なる『高い前払費用』に過ぎません。一般的な家庭の光熱費と比較して、投資対効果をシミュレーションしてみます。
経済メリットの試算
■一般的な3人世帯の光熱費(総務省2023年調査)
電気+ガス代:月平均 約18,242円
→ 年間 約219,000円の支出
■我が家の経済効果
一般家庭の支出(21.9万円)+ 売電利益(0.2万円)
= 年間 約22万1,000円のメリット
※参照:総務省統計局「家計調査(2023年)」より、3人世帯の光熱費平均を算出
住宅ローン月額換算での比較
この「年間22万円」を、住宅ローンの返済額に引き直して考えてみます。
金利0.7%・35年ローンで計算すると、「借入額 680万円分」に相当します。
- 太陽光・蓄電池をつけずに、毎月1.8万円の光熱費を払い続ける
- 太陽光・蓄電池に680万円投資して、毎月の光熱費を0円にする
このA(光熱費払い捨て)とB(設備投資)は、月々のキャッシュフロー上は等価ですが、「資産価値」が全く異なります。ここで、我が家の実際の導入コストを公開します。
- 太陽光パネル:約230万円
- 蓄電池ユニット:約150万円
- 合計初期投資:約380万円

ここが重要なポイントです。「380万円の投資で、680万円相当(毎月1.8万円削減効果)のキャッシュフローを手に入れた」ことになります。
投資としての利回り計算
株式投資などの指標(利回り)に換算すると、驚異的な数字になります。
年間利益 22万円 ÷ 投資額 380万円 ≒ 利回り 5.7%
しかもこの利益は「非課税(節約分)」であり、リスク資産である株とは違い、明日いきなりゼロになることはありません。「380万円の高級車」を買えば維持費がかかるだけですが、「380万円のGREENMODEL」は、年利5%超で家計を助け続ける「金融資産」として機能しています。
将来の不安:「卒FIT」と「パワコン&蓄電池交換」はどう考える?
「今の収支が良いのはわかった。でも、売電価格が下がる将来や、パワコンや蓄電池の寿命が来たらどうするの?」この点は、長期的な資産形成を考える上で避けて通れない問題です。
良いことばかり並べてもフェアではないので、私が想定している「将来のリスク」と「出口戦略」について、正直な私の見解を記します。
将来の収支変化(卒FITシミュレーション)
「10年後に売電価格が下がったら終わり」ではありません。
グラフの数値から算出した、11年目以降のリアルな予測値がこちらです。
| ① 自家消費効果 (電気を買わずに済んだ額) | 約 12.0万円 |
| ② 売電収入 (単価17円→8円で試算) | 約 4.7万円 |
| 合計メリット | 年間 約 16.7万円 |
【結論】
売電収入は減りますが、大容量ソーラーと蓄電池による「自家消費(防御力)」が約12万円分残るため、卒FIT後でも年間16.7万円(月平均1.4万円相当)の経済効果が継続します。この経済効果がある限り、ローン返済が終わった後も家計の助けになり続けます。
パワコンおよび蓄電池交換(20年後問題)への回答
一般的に、パワーコンディショナー(パワコン)の寿命は10年〜15年と言われています。(約30万円)
また、高額な「蓄電池の買い替え(約150万円)」についても、上記の卒FIT後収支で計算できます。
※太陽光パネルは、多くのメーカーが「20年後も出力80%以上を維持すること」などを保証しています。これより早く壊れることは稀なため、パネル交換は計算から除外しています。
- 1年〜10年目の利益:約220万円(22万×10年)
- 11年〜20年目の利益:約167万円(16.7万×10年)
- 20年間の累積利益:約387万円
ここからパワコンおよび蓄電池の交換費用180万円を支払っても、手元には200万円以上が残ります。「将来の出費」を考慮しても、導入しないより導入した方が、生涯収支で確実にプラスになる計算です。

隠さず言います。GREENMODELの「弱点」
良いことばかり言うと胡散臭いので、デメリットも明確にしておきます。
最大の弱点は「冬場の発電量低下」と「暖房消費の増加」です。

日照時間が短く太陽高度も低いため発電量が落ちるうえに、エコキュート(給湯)や快適エアリー(暖房)で消費電力が激増するため、冬場だけは自給自足が成立しません。我が家でも12月〜3月は月単位では赤字に転落しています。
「年中完全に0円」を目指すなら、10kWを超えるパネル積載が必要ですが、そうすると買取制度の適用ルールが変わり、手続きが複雑化したり、投資効率が落ちるリスクがあります。
まとめ:迷ったら「シミュレーション」で数値確認を
私の結論は以下の通りです。
- 電気代収支は年間プラスを維持可能。
- 投資額380万円に対し、利回り5%超えのパフォーマンス。
- 将来の交換コスト(180万円)を差し引いても、生涯収支で数百万のプラス。
「太陽光は高いからやめておこう」と直感で判断するのは、資産形成の観点からは機会損失(本来得られたはずの利益を捨てること)になりかねません。
もちろん、日当たりや屋根の形状によって発電量は変わります。セキスイハイムでは住まいのシミュレーションといって、光熱費や断熱性能のシミュレーションをしています。
ぜひ展示場に足を運んで「詳細な光熱費シミュレーションが見たい」と備考欄に書いてセキスイハイムを見に行きましょう(笑)インフレが進む中、最も安く家を買える瞬間は、今かもしれませんよ!

以上、これから家づくりをされる方の参考になれば幸いです!




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