【比較レビュー】GR IVを手放してα7C IIへ。子供撮りで感じた決定的な「AFの差」

GR IV から α7C II へ 「買い替え」た3つの理由

こんにちは!vanbiです。

以前の記事で、「iPhoneのような手軽さと画質のバランスで RICOH GR IV を選びました」というお話をしました。その気持ちに嘘はありませんし、GR IVは本当に素晴らしいカメラだったと思います。

ですが……正直に告白します。GR IVから、SONY α7C II に買い替えました。

「あれだけGRを推していたのに?」と思われるかもしれません。しかし、実際に子供と過ごし、シャッターを切る中で、どうしても譲れない「悩み」が出てきてしまったのです。

本記事では、実際に2つの機種を使い比べた経験から、以下の内容を解説します。

  • GR IVで「子供撮り」が難しかったリアルな理由(スペック的な根拠も解説)
  • フルサイズ(α7C II)に戻ったら、写真生活がどう変わったのか
  • 「パパカメラ」として選ぶなら、結局どちらが向いているのか

今回は、GR IVを使って分かった「向き不向き」と、なぜパパカメラマンの僕が再びフルサイズ機(α7C II)を選んだのか、そのリアルな経緯をお話しします。

目次

【体験談】GR IVからα7C IIに乗り換えた理由

誤解のないように言っておきたいのですが、GR IVは風景や街角を切り取る「スナップシューター」としては、文句なしに優秀でした。

RICOH GR IVの外観写真。コンパクトで質感の高いボディ
ポケットに入るこのサイズ感と、モノとしての凝縮感は本当に最高でした。

ポケットからサッと取り出し、気になった景色にレンズを向ける。風景に対するオートフォーカス(AF)は非常に高速で、サクサクと気持ちよく撮影できます。「記録」以上の「作品」が、片手で撮れてしまう。この体験はGRならではのものでした。

GR IVがスナップ最強でも「子供撮り」で苦戦した3つの理由

しかし、僕の主な被写体は「7歳の息子」です。
動き回る子供を撮ろうとしたとき、GR IVではいくつかのハードルを感じてしまいました。

顔・瞳AFの精度と、子供への追従性

風景撮影では高速なAFも、ポートレート(人物撮影)となると話が変わります。
子供は予想しない動きをします。急に横を向く、走り出す、笑う、しゃがむ…。その一瞬を“撮り逃す”のが一番つらかったポイントでした。

スペック的にも、GR IVのAFシステムはα7C IIのような「AIプロセッシングユニット(AIによる被写体認識)」を搭載しているわけではありません。そのため、どうしても動体追従の粘り強さや、横を向いた時の認識力には限界があります。

「今だ!」と思ってシャッターを切っても、背景にピントが抜けていたり、顔を認識してくれなかったり、微妙に瞳からズレていたり。最高の一瞬を逃したくない親心としては、ここが一番の悩みどころでした。

バッテリー持ちへの不安

ボディサイズを考えれば仕方ないのですが、バッテリーの減りは早いです。
写真だけならまだしも、少し動画を回したりすると、みるみる残量が減っていきます。

「予備バッテリーを持てばいい」という意見もありますが、僕は極力荷物を減らしたくてGRを選んだ人間です。「予備バッテリーの管理や持ち運び」をしたくない僕にとって、残量を気にしながら撮るのは少し窮屈でした。

28mm単焦点の難しさ

28mmという広角レンズは、子供を大きく撮ろうとすると、かなり近づく必要があります。
しかし、親がグイグイ近づくと、子供は逃げたり、不自然な表情になったりしがちです。

一般的にポートレートでは、歪みの少ない標準〜中望遠(50mm〜85mm)が適していると言われます。28mmの広角レンズは背景を広く写せる反面、子供の顔がパースで歪みやすく、余計な背景整理も難しいため、実は「子供をかわいく撮る」には難易度が高い焦点距離なのです。

「寄らないと撮れない、でも寄るとAFが合わせにくい」このジレンマが重なり、ポートレート用としては僕の腕では扱い切れませんでした。

α7C IIに変えて改善したポイント(AF・描写・運用性)

そんなモヤモヤを解消するために選んだのが、ソニーのコンパクトフルサイズ「α7C II」と、Gレンズ「FE 24-50mm F2.8 G (SEL2450G)」です。

ソニー α7C IIとSEL2450Gを装着した外観写真。コンパクトなフルサイズミラーレスカメラ。
結局、このサイズ感とこの画質のバランスが、パパカメラの「最適解」でした。

実際に使い始めて、GR IVで感じていた悩みの多くが解消されました。

AFの信頼感はさすがソニー

これが一番の違いです。
カメラを向けた瞬間、AIプロセッシングユニットが子供の顔や瞳を認識し、ピントを合わせ続けてくれます。とにかく、AFが優秀で「ピントはカメラに任せて、構図と表情に集中できる」。失敗写真が減り、撮影時のストレスが大幅に減りました。

「空気感」を切り取る描写力

α7C IIとF2.8通しのレンズで撮る写真は、髪の毛の質感や、その場の空気感まで写し取ってくれる感覚があります。ズームレンズなので、子供との距離感を保ちつつ、背景を整理して撮れるのも大きなメリットです。

α7C IIで撮影したリビングのクリスマスツリー。窓からの光と葉の質感が鮮明。
α7C IIで撮影したリビングの一角。ツリーの葉の重なりや、窓から差し込む冬の光のグラデーションも、見たままの『空気感』で残せます。

バッテリーとアプリの使い勝手

バッテリー持ちは非常に良く、1日のお出かけ程度なら予備なしでも不安を感じません。また、スマホ転送アプリ(Creators’ App)の接続も安定しており、撮ってすぐにスマホへ送れるのも現代のカメラとして重要です。

子育て世代がカメラを買うなら「中古が最強」の理由

とはいえ、α7C IIとSEL2450Gを新品で揃えるとかなり高額になります。さすがに新品価格には手が出なかったので、僕はメルカリで「新品に近い中古品」を探して購入しました。

カメラ機材は大切に扱われている個体が多く、じっくり探せば状態の良いものが定価より安く見つかります。
また、カメラは「使用年数よりシャッター回数」が状態に直結するため、1年使用でも実質新品に近い個体が多いのも中古の魅力です。GR IVを下取りにする形で、かしこく乗り換えることができました。

結論:スナップはGR、家族写真はα7C IIが最適解

結論として、今の僕には α7C II がベストな選択でした。

  • 風景・スナップメインなら:機動力抜群の GR IV
  • 子供・家族メインなら:AFが頼れる α7C II

価格帯も違うため、一概には言えませんが、もしあなたが「子供を失敗なく、綺麗に残したい」と考えているなら、少しサイズは大きくなりますが、α7C II はその重さに⾒合う価値を返してくれるはずです。

遠回りしましたが、ようやく自分のスタイルに合うカメラに落ち着くことができました。
以上、誰かの参考になれば幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

関西在住、40代のサラリーマン。妻と息子の3人家族。
「知恵と工夫で生活の質(QOL)を最大化する」をテーマに、セキスイハイムで建てた注文住宅、こだわり抜いたガジェット、資産形成の実体験を記録中。

私の成功談(と、痛い失敗談)が、同じように「賢く、豊かに暮らしたい」と願うあなたのヒントになれば幸いです。

コメント

コメントする

目次