こんにちは!vanbiです。
Mini LEDの50Z870Rを購入した直後にもかかわらず、最終的に有機ELの55X9900Nに買い替えました。「なぜそこまでして有機ELを選んだのか?」その理由を率直にレビューします。
「えっ? Z870Rは良くなかったの?」と思われるかもしれません。いいえ、Z870Rも間違いなくコストパフォーマンスに優れた、素晴らしいテレビでした。
しかし、実際に自宅のリビングで使ってみると、私の視聴環境や用途ではどうしても気になる点が出てきたのです。
この記事では、最新の「Mini LED液晶(Z870R)」と「有機EL(X9900N)」の両方を短期間に自腹で購入・設置した私だからこそ分かる、「両者の違い」と「買い替えに至った3つの理由」を率直にレビューします。
Z870RからX9900Nへ買い替えた3つの理由
50Z870Rは、明るく、地デジも綺麗で、レスポンスも高速。通常の利用においては非常に完成度の高いテレビです。しかし、画質や音質にこだわりのある私が、毎日使っていて「気になった」のが以下の3点でした。
1. 視聴角度による「色の変化」
我が家のリビングは、ソファだけでなく、ダイニングテーブルやキッチンなど、「テレビを斜めから見る」機会が結構あります。
50Z870R(液晶パネル)は、真正面から見るとコントラストが高く非常に鮮明なのですが、少し斜めから見ると画面全体が白っぽく、色が薄く見えてしまう傾向があります。

一方、買い替えた有機ELのX9900Nは、真横に近い角度から見ても色がほとんど変わりません。「どこに座っても同じ色で見られる」というのは、家族でテレビを囲む上で重要なポイントでした。

2. 暗室での「光漏れ(ハロー現象)」
私は夜、部屋を暗めにしてテレビを見ることが多いです。
Z870Rは「Mini LED」なので、従来の液晶より黒は沈みますが、それでも暗めの部屋で映画のエンドロール(黒背景に白い文字)などが流れると、文字の周りがぼんやりと光る現象(ハロー現象)が見られました。

Mini LEDは分割制御が細かく、従来より改善されているものの、バックライト方式である以上、完全な暗黒表現は構造的に不可能です。
しかし、有機ELであるX9900Nは「画素そのものが光る」ため、黒は「完全な黒」。星空や夜景のシーンでの没入感は、やはり液晶とは大きく違います。

3. 音質の「物足りなさ」
前回の記事で「サウンドバー(RA-B100)」を追加購入したと書きましたが、裏を返せば「テレビ単体の音では満足できなかった」ということです。特に、50Z870Rはフロント向きスピーカーが搭載されておらず、下向き・背面スピーカーが中心なため、音が前に飛びづらく、少しこもって聞こえる印象がありました。

対して、フラッグシップの55X9900Nは、合計14個のスピーカーで170Wという大出力を備えた「重低音立体音響システム XIS」を搭載しており、フロント向きスピーカーも装備されています。
X9900Nであれば、別途サウンドバーを用意する必要はほとんどないと感じました。

【番外編①】50インチ vs 55インチ、大きさの圧迫感は?
今回、画質のために「50インチ」から「55インチ」へサイズアップすることになり、正直「リビングに55インチは大きすぎて邪魔かもしれない…」と不安でした。
しかし、結論から言うと、まったく問題ありませんでした。むしろ55インチで正解だったと感じています。
- 横幅の差は約10cm程度:
50Z870R(幅111.0 cm)→ 55X9900N(幅122.3cm)。
並べて比べれば違いますが、単体で置くと「少し立派になったかな?」くらいの差で、すぐに目が慣れます。 - 没入感が段違い:
たった5インチの差ですが、映画を見た時の「視界が埋まる感覚」は55インチの方が圧倒的に優れていると実感しました。有機ELの画質も相まって、より深い没入感が得られます。
もし「55インチは大きすぎるかも…」と迷って50インチを検討している方がいたら、「迷わず55インチに行け」と背中を押したいです。3日で慣れます(笑)

【番外編②】なぜ、最新機種の「55X9900R」ではなく「N」を選んだのか?
詳しい方なら「今なら最新の2025年モデル(X9900R)があるじゃないか」と思われるかもしれません。確かに店頭では最新の「R」シリーズが並んでいますが、あえて一世代前の「N」を選んだのには理由があります。
結論:「価格差ほどの進化を感じなかったから」です。
- 価格差が大きい:
最新の「R」は発売直後ということもあり、型落ちとなり底値圏にある「N」と比べると、実勢価格でかなりの差(数万〜十万円近く)があります。 - 機能差が価格に見合わない:
最新モデルでは「RGB4スタック有機ELパネルによる画質」や「AIボイス機能」などが謳われていますが、正直なところ「N」の時点ですでに機能や画質は完成の域に達しています。店頭で見比べても、価格差を埋めるほどの劇的な感動はありませんでした。
「最新のわずかに高画質になったパネルやAI機能に高いお金を払う」よりも、「完成された高画質を、底値のコスパで手に入れる」方が賢い選択だと判断しました。浮いたお金で、美味しいご飯を食べたり、4Kサブスク動画を契約する方が幸せになれるはずです。
スペックで比較する「50Z870R」vs「55X9900N」
感覚だけでなく、公式のスペックでも比較してみましょう。
こうして並べると、同じ「REGZA」でも中身がまったく別物であることが分かります。
| 項目 | Mini LED液晶 50Z870R |
有機ELフラッグシップ 55X9900N |
|---|---|---|
| パネル方式 | Mini LED液晶 | 有機EL |
| 明るさの質 | 全体が高輝度 昼間のリビングでも見やすい |
ピーク輝度が高い 黒と光のコントラストが凄い |
| 映像エンジン | レグザエンジンZR | レグザエンジンZRα (上位版) |
| 音響システム | 重低音立体音響システムZ | 重低音立体音響システム XIS |
| スピーカー出力 | 60W | 170W (フロント向きスピーカー搭載) |
| 価格の目安 | 約16万円前後 (高コスパ) |
約26万円前後 (ハイエンド) |
結局、液晶(Z870R)と有機EL(X9900N)、どっちを選ぶべき?
短期間に両方を買って使い倒した私の結論です。
それぞれのテレビには、明確な「向き・不向き」があります。
REGZA 50Z870R(Mini LED液晶)がおすすめな人
- テレビは基本、ソファの正面から見る人
(正面からの画質は、有機ELに肉薄する美しさです) - 明るいリビングで、昼間にテレビを見ることが多い人
(「画面全体の明るさ」に強いため、日差しに負けません) - コストパフォーマンス重視の人
(価格が安いというのは、正義です)
REGZA 55X9900N(有機EL)がおすすめな人
- 家族が多く、色々な角度からテレビを見る人
(視野角が広く、どの位置からでも同じ色で見られます) - 部屋を暗くして、映画やドラマの世界に没頭したい人
(「引き締まった黒」による映像美は格別です) - 別途スピーカーを置きたくない人
(テレビ単体の音質が充実しており、配線もスッキリします) - 画質に妥協したくない人
(後になって「やっぱりあっちにしておけば…」と悩みたくない方におすすめです)
まとめ:回り道したけど、X9900Nで「納得」しました。
50Z870Rも良い機種ですが、私の利用環境(斜め視聴・暗室映画・音質へのこだわり)においては、55X9900Nが「正解」でした。
価格差はありますが、毎日見るテレビです。「少しでも綺麗な映像で見たい」という気持ちがあるなら、思い切って有機ELのX9900Nを選んで間違いありません。
テレビをつけるたびに「買い替えてよかった」と感じます。家に帰ってテレビをつけるのが、毎日楽しみになりますよ。

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